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【消防の資機材紹介】現役若手消防士が東京国際消防防災展2018に行ってみた
こんにちは、健二です!
先日東京ビッグサイトで5月31日から6月3日まで開催されていた東京国際消防防災展2018の6月3日の4日目に行ってきました。
僕自身、東京国際消防防災展に行ったのは今回が初めてだったのですが、最新の消防防災設備を沢山見物してきたので、ここでいくつか紹介したいと思います。
今回はなかなかマニアックですがぜひご覧ください(^^)/
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東京国際消防防災展とは
今回僕が行ってきた東京国際消防防災展は1982年に第1回が開催され、1994年に開催された第5回からは東京消防庁との共催となって今回で第10回目の開催であったとのことです。
前回は2013年に実施されているので5年に1度の開催だと思われます!
目的としては住民の防災意識と知識を高めるための「広報活動」
企業による最新の消防防災設備の「展示発表」
また、上記の2つと行政組織(消防組織)の「連携強化」
が目的とされています。
具体的に実際に行われていることを紹介すると、
防災イベントやはしご搭乗体験、消防演習などの企業や消防組織と住民が触れ合って防災への関心や知識を高めてもらったり
各企業が最新の高性能な消火、救急、救助資機材を展示発表することで各消防組織に宣伝し、最新の資機材を取り入れてもらって消防力の向上を目指したり
セミナーなども行われていましたね
あとは、、
僕のような消防オタクが自分の欲求を満たすために会場内をうろちょろしたり(冗談です,,,笑)
などの様々な目的で、今回開催された東京国際消防防災展2018は4日間の開催で合計179,428 人もの方が来場されたとのことです(重複含む)。
17万人とはすごいですな、、
そんな日本で最大級の消防防災イベントに参加して最新の車両・資機材を見てきたのでいくつか紹介したいと思います!
展示されていた最新の資機材
非常に沢山の資機材が展示されていましたが実際に警防活動をしている僕の目線から見て感動したものや、使ってみたいと思うものを紹介していきます!
カネコ 信号付投光器(LED式)
まずはこちら
カネコ社の新作の信号付き投光器です!
従来のものに比べて投光器本体が小型・軽量化されていたので非常に取り回しがしやすそうでした。
また、従来のものはライトの部分でハロゲンライトを採用していましたが今回はLEDを使用しているため照度が大幅に良くなったそうです!!
って、、
個人的にはハロゲンのほうが見やすそうって感じてしまうのですが、、(笑)
はい!そこはともかく、新型カネコ信号付投光器には小型・軽量化のほかにもう一つ新たに加わった機能があります。
蓄光ケーブルです!
蓄光ケーブルとは明るい場所でそのケーブルが光を吸収して暗所で発光するものです。
これにより、暗い建物内に屋内進入した隊員が退路を確認しやすくなるなど、救助活動に良い効果をもたらすことができます!
さらに、ケーブルは非常に強い強度でできているので上階からの緊急脱出等にも使用できます。
たしか800㎏ぐらいまで耐えられます(ちなみにケーブルの強度は従来型も同じですがより強いモデルも販売されるそうです)。
オグラ 電動油圧救助器具
続きまして
オグラ社の電動油圧救助器具です!
以前からちらほら使用している消防本部はあると思いますが、従来の油圧救助器具は大型・高重量・コード付きと、非常に取り回しがしづらく、使用どころか搬送だけでも一苦労するものばかりでした。
従来の油圧救助器具はパワーユニットと呼ばれる油圧ポンプと器具とを油圧ホース(これがまた扱いずらいのです)繋いでそのコードの範囲内でしか使用ができませんでした。
しかし!この電動油圧救助器具は、なんとバッテリー式!
ホースもパワーユニットも必要がないので設定の手間が省けますし、何よりも取り扱いがしやすいのです!
もちろんパワーも抜群です(^^)/
Ograの電動油圧救助器具
電動なのでパワーユニットとホースが必要ないため取り回しが楽なのはもちろん、パワーも申し分ないのでかなり良さそう🤔#救助 #東京国際消防防災展2018 pic.twitter.com/IJ3LthACPq
— 健二@消防士 (@kenji_firemans) 2018年6月3日
Drager FPS®-COM 5000
続きまして
ドイツのドレーゲル社から販売されている呼吸器用面体です。
ドレーゲル社は消防の他にも病院やガス産業、化学工業などでも活躍しているすごい会社なんですが、そんなドレーゲル社から販売されている最新の面体がこれまたすごいのです。
なんとこの面体
音声通信装置付きの面体なのです!
火災現場をはじめとする災害現場では隊員間での意思疎通・伝達が必要なため各隊員は携帯型の無線機を持ち歩いています。
普通に屋外にいる分には無線機を使えばコミュニケーションはとれるのですが、
空気呼吸器の面体を付けて屋内進入している隊員は
シュー、シュコー(空気呼吸器の音 ダースベーダーみたいな音)
だったり
ボー、パチパチ(何かが燃えている音)
だったり
ブァーーーーー(放水の音)
だったりと、とてつもない音が聞こえてくるわけです。
しかし!この音声通信装置付き面体には面体に無線機の機能が携わっているのです!(マイクとイヤホンが面体にくっついてます)
実際に試着させてもらったのですが、想像以上に音質も良く聞き取りやすかったのでかなり使えると思います!
音声の発信も手がふさがっていることが多い屋内進入中でも容易にできるように、発信ボタンが大きめに作られているのもGoodですね!(灰色の丸っこいのが発信ボタンです)
まとめ
今回は3つの資機材を紹介しましたがその他の資機材の資機材も別記事で紹介していきたいと思いますのでよろしくお願いします(^^)/
おまけ
ドレーゲルの陽圧式化学防護服(レベルA防護服)です。
テロ災害などの特殊災害対策に使われる防護服です(^^)/
2020年の東京オリンピックに向けてさまざまな消防本部で特殊災害対応資機材がどんどん配備されていってるみたいですね。